豊橋少年軟式野球連盟主催 ハラスメント研修会25/05/24


連盟所属の各団の監督(一部団は団代表者やコーチが出席)を対象に研修会を行いました。
そこでは、2025年4月19日に開催された豊橋市スポーツ協会主催のハラスメント研修会の内容を中心に、次のような説明を行い、日々の指導に活かしていただくようお願いをしました。


<研修でお伝えした主な内容>
◆世間の状況
日本スポーツ協会へのハラスメントに関する相談は年々増えている。
2022年度 373件 暴力は減ってきて、暴言、パワハラが多い。


◆ハラスメントの具体例、処分内容

<パワハラ>
・チームのルールに従わなかった罰として丸刈りを示唆した。(資格停止24か月)
・プレー中の声が小さいことを理由に、数時間立たせて練習させなかった。(資格停止6か月)

<暴言>
・日常的に「お前なんかいらない」といった発言の結果、選手が競技を辞めてしまった。(資格取消)
・「キャプテンなら他の選手にも目を配れ。そんなこともできないのなら死んだら」と発言した。(資格停止6か月)
・ミスした選手に対し「駄目だろ」「なんで取れないんだよ」と大声で怒鳴った。(注意)

<セクハラ>
・SNSで保護者に対して性的なメッセージを送信した。(資格停止24か月)


◆暴言の種類
 ①人格の侮辱 ②強要 ③脅かし ④嫌がらせ

 

◆気を付けたいパワーハラスメント

 ①指導者の権限の逸脱 ②義務の放棄、脅かし

★指導者には「もう選手をやめろ」「練習に来るな」などの権限は無い。

★指導者には「罰として、~をしろ」と言う権利は無い。罰を与えるのはハラスメント。
★「もう、おまえの指導はしない」など、指導を一方的に放棄する権限は無い。義務の放棄。
★皆の前で叱るのはハラスメント。叱るときは個別で。
★他にも

「遅刻したから罰としてグランド10周」「ミスした選手を全員の前で長時間にわたって叱責する」 「二度とこんなミスをするなと怒鳴る」「負けたらお前のせいと言ってプレッシャーをかける」 なども権限の逸脱や脅かしでありハラスメントとなる。
指導者の熱意は関係なく、不適切な表現だけが問題にされ、ハラスメントとして認定される。

 

◆なぜハラスメントは起きるのか
・スポーツをする権利に対する理解の乏しさ。選手がスポーツをする権利を保障する義務がある。
・叱り方のスキルの乏しさ。怒り、いらだちを子供たちにぶつけてしまう。
・「指導者は権力を持っている」と勘違いしている。

 

◆ハラスメントにならないための対策
・具体的な行為、事実を注意、叱責する。
★「〇〇がまったくできていないぞ」など、具体的な行為(プレー)を注意する。
★「なぜ遅刻するんだ。」など事実に対して注意する。性格や価値観にふれてはいけない。
・自分の気持ちを表現する。良くは無いが、直接表現するよりはマシ。
★死んでしまえと言いたいほど怒っている。「死んでしまえ」と言い切るのはNG。
★指導したくないほどおまえたちの態度にいらだっている。「おまえたちを指導したくない」と言い切るのはNG。

 

<当連盟からのお願い>
地域の子供たちが安心して野球に取り組めるよう、各団のハラスメントに対する取り組みの強化、改善をお願いします。


以上